
●200字作文の書き方
日本の作文教育では、400字の縦書き原稿用紙 が基本になっていて、
読書感想文などでは2枚とか3枚以内に書いてくるような宿題がよく出て
います。作文が得意な子どもにとって何ら問題はありませんが、それの
苦手な子どもにとっては、はじめから400字の原稿用紙に向かうことに
かなりの抵抗感を持ってしまうようです。
そこで、「子ども作文教室」では、4コマ・マンガを見て200字以内に
内容を要約するという制限を設けて、200字で書ける原稿用紙を準備して
おきます。400字原稿用紙に慣れた子どもたちは、書きはじめのころ戸惑っていますが、その内すぐ慣れてきて非常に書きやすいと認めてくれます。
1.なぜ200字作文にするのか?
ところで、なぜ200字作文なのかといえば、その理由を説明するのは簡単です。先生から感想文の課題が与えられると、多くの子どもは400字原稿用紙の上に、文章の構成や内容をどう書くかと考えるだけで、頭が痛くなって挙句の果て何を書いたらいいのか分からなくなるようです。
そこで、200字作文はそのような状況を作らないためにも、指導者は課題内容や状況判断に応じた方針をたてます。何よりも、子どもたち自身が作文を面白いと感じてくれることで、そのためには以下のような点を考慮して作文を書くことを進めていくのが大切になります。それには、植田まさし作の『コボちゃん』が相応しいテキストの一つとなります。
① 楽しく取り組めるようにする。➡教材がマンガである。
② 心理的な負担を少なくする。 ➡簡単に書ける200字作文である。
③ 正解はなくて自由に書ける。 ➡添削のときはまず「花丸」をつける。
上のような点を考えて、子どもが作文を書いていけば、少なくても作文が面白いと感じるようになります。その際、何よりも作文を書くという意識を持たせないように、200字で「要約文」を書かせるようにすることが大切です。
作文はある意味では無から有を生み出しますが、「要約文」であれば、すでに素材の中に場面が展開されているので、その内容を200字でまとめさえすればいいのです。これは子どもには精神的に負担が軽くなります。